笹屋伊織の歴史や想いを知ってから和菓子を食べたらより深く味わうことができた

こんばんは、和菓子が好物のゆう(@hanyu_yu1)です。
 
よく池袋駅を活用するのですが、乗り換えをするときに西武のデパ地下を経由して西武池袋線に行くことがあります。
ちょっとした気分転換になります。
人が密集している場所は苦手なのですが、美味しそうな食べ物があれば平気でした。
それだけ食欲を満たしたい性格なんだと思いました。
世の中には栄養が取れればなんでもいいという考え方の人もいるようです。
そのような方は別の欲求が異常に激しいのではないかと推測できそうです。
身近にいないのが残念ですが、直接お話を聞いてみたい。
 
西武のデパ地下を歩いていると、笹屋伊織という和菓子店を見つけました。
デパ地下に出店されている場合、和菓子を食べる前にそのお店の歴史を知るということを習慣にしています。
和菓子は好きなのですが、まだ味を見分けるほど舌が肥えていないのが現状。
お店の歴史やこだわりを調べて知ることで、美味しい以外の感想を生まれると信じています。
笹屋伊織の歴史やこだわりは以下の通りです。
笹屋伊織のはじまり
笹屋伊織が京都に暖簾を掲げたのは、今から300年以上前の1716年。ときは江戸時代、徳川吉宗徳川幕府八代目将軍に就任した年です。
伊勢の城下町で和菓子職人をしていた初代笹屋伊兵衛が、その腕を認められ御所の御用を仰せつかり、京へと呼び寄せられたことが始まりです。 以来、京都御所や神社仏閣、茶道お家元の御用を勤めて参りました。
行器
江戸時代、こちらの行器(ほかい)と呼ばれる大きな箱にお菓子を入れて御所まで運んでいました。 笹屋伊織の行器は見事な螺鈿細工が美しく施され、見る者の心を奪います。大切にお菓子を並べて運んだ御所までの道。 少なくとも200年以上前から伝わるこの行器は、今では使われることはなくなりましたが、 変わらぬ姿で今日も笹屋伊織を見守っています。
京菓子の老舗として

 五感の芸術とも呼ばれる京菓子1200年もの間、日本の中心として栄えた山紫水明の都は、 豊かな地下水に恵まれ、周辺地域から上質の材料が集まりました。 それは菓子作りにとって、恵まれた環境であり京菓子の発展を支えた理由です。江戸時代に結成された上菓子屋仲間の流を汲む京菓子の老舗「菓匠会」は、現在19軒です。私たちは京菓子司としての誇りをもって、伝統と技術を守って参ります。 

笹屋伊織のこれから
「和菓子ってなんだか格式張って難しい」や「古いイメージ」を連想される方もいらっしゃるかもしれません。 でも和菓子には「日本の心」が詰まっています。 使われる材料は昔から変わることなく、職人は今日もその手に感覚をしっかり刻み、年中行事やお祭りには欠かせない、和菓子だけが語れる物語が存在します。 小さな和菓子が伝えるのは、単に美味しさだけではありません。 和の心を思い起こさせ暮らしの中で、食べ物に留まらない役割を果たしているのです。
人間関係の希薄化やコミュニケーションのあり方が多様になった昨今。 それでも、和菓子がそこにあるだけで、誰かと美味しさを分かち合い、季節の訪れを感じ、 様々な会話のきっかけを、和菓子は届けてくれます。 「美味しいね」その一言から始まる、小さな喜びと出会いや笑顔を、私たちはこれからも大切にしていきたいと願います。 季節と暮らしを繋ぎ、人と人を繋ぐ。そんな和菓子を作っています。
300年以上も歴史があると知り、鳥肌が立ちました。
現在が何代目なのか分かりませんが、先代の味や技術、想いが受け継がれて現在に至るというのは奇跡と言っても過言ではありません。
ブログの更新を更新することの大変さが分かりつつある私にとって、300年以上も途絶えることなく続いていることに心から尊敬します。
引用した内容には想いがしっかり記されています。
何事も想いがなければ続けることができないと思いました。
私はブログにどのような想いを乗せるのか、正直まだ不明確です。
ブログを続けながら見えてくることもあると信じているので、現状は文字を綴って続けることを最優先事項としています。
 
そんな江戸時代から続いている笹屋伊織の「わらび餅」と「みたらし団子」を買ってみました。
本来は上和菓子や練り物を手にとるべきだろうと思ったのですが、そんな上品な気分ではありませんでした。
ガツンとした甘みで味覚を満たしたかったのです。
 

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右がわらび餅、左がみたらし団子です。
わらび餅は器の中に一つの塊として入っていて、黒蜜が練り込んであるのでそのまま食べると口の中にコクのある甘さが広がってどこか避暑地のような涼しさを感じます。
きなこをかけると大豆の風味と黒蜜の甘みが絡み合って美味しいと刺激が脳に送られます。
器についている袋はカラメルソース。
カラメルソースのほのかな苦味が黒蜜の甘さを引き立てて、飽きさせない味を演出しています。
 
みたらし団子はいわゆる団子ではありません。
上新粉のもちもちとは異なる、もっとしっとりとした団子でした。
みたらしは甘みが強く、黒糖を使っているようなコクがあります。
団子の素材まで分析できない自分が悔しいのですが、食感が楽しんです。
しっとりとした団子にみたらしが360度絡み合っているので、どこから食べてももちもちした食感とコクのある甘みを余すことなく感じることができます。
私はわらび餅よりもみたらし団子のほうが好みでした。
 
笹屋伊織の歴史に想いを馳せつつ、和菓子を食べることでより味わうことができると思っています。
ただ漫然と和菓子を食べるのではなく、歴史を知って味の継承や試行錯誤まで考えることで新たな発見があるかもしれません。
ごちそうさまでした。
 
おわり